Wordle風ゲーム5本、1日1問で終わる物足りなさを埋める選び方
Wordleに似たゲームを5本、当てる対象と推理の質で比べる。Quordle、Nerdle、Absurdle、Worldle、Semantleの違いと、毎日の1本を選ぶ基準をまとめた。


Wordleは5文字の英単語を6回以内に当てる、1日1問のゲームだ。2022年にニューヨーク・タイムズに買収されてからも、盤面の見た目と遊び方はほとんど変わっていない。毎日同じ調子で遊べる代わりに、1問を終えたあとの空白も、毎日同じ大きさで残る。
だからWordle風ゲームを探すことになる。Wordleに似たゲームを欲しがる理由は、大きく2つに分かれる。1問が短すぎて物足りないのか、同じ形式のまま別のものを当てたいのか。この違いで、選ぶべき1本は変わる。
本記事はWordleおよび各ゲームの提供元とは関係がない。
Wordle風ゲームの違いは、当てる対象でほぼ決まる
マス目と色の返し方は、どれもよく似ている。ところが中身は単語だったり計算式だったり、国の形だったりする。判定の返し方も2種類に分かれる。当たりか外れかの二値で返すものと、正解までの距離を数値で返すものだ。前者は詰める楽しさ、後者は探す楽しさになる。
先に全体を1枚に畳んでおく。料金はどれも無料で、遊ぶのはブラウザから。Wordleは比較の基準として1行目に置いた。
ゲーム | 当てる対象 | 何が難しいか | 向く人 | 料金 | 端末 |
|---|---|---|---|---|---|
Wordle | 5文字の英単語1語 | 語彙の引き出し | まず1問だけ試したい人 | 無料 | ブラウザ |
Quordle | 英単語4語を同時に | 4語ぶんの情報を1手に配分する判断 | 長く考えたい人 | 無料 | ブラウザ |
Nerdle | 計算式 | 桁と演算子の組み立て | 数字のほうが考えやすい人 | 無料 | ブラウザ |
Absurdle | 単語(答えは途中で変わる) | 先回りされる感覚に耐えること | 仕組みそのものが気になる人 | 無料 | ブラウザ |
Worldle | 国の名前(輪郭から) | 地理の記憶と方角の把握 | 地図を見るのが苦でない人 | 無料 | ブラウザ |
Semantle | 意味の近い単語 | 方向の分からない手がかりを読むこと | 連想で遊びたい人 | 無料 | ブラウザ |
以下はWordleに近い順、つまり単語を当てる形から離れていく順に並べる。
Quordleは4語を同時に抱える圧力で別物になる
単語を当てる形式をそのままに、負荷だけを上げたのがQuordleだ。辞書出版社のMerriam-Websterが運営している。
1手が4つの盤面すべてに効く。序盤はどこに置いても情報が返るので気楽だ。中盤から景色が変わる。1手ごとに4つの顔を立てる必要が出てきて、1つの盤面だけを詰めると残り3つが死ぬ。だから最初の数手は、4つに共通して効く語を選ぶことになる。地味にきつい。
メリット
- 4語ぶんの手応えを1問で味わえる
- 同じ推理を4回繰り返すので、語彙の引き出しが鍛えられる
デメリット
- 1問が長い。寝る前の数分では終わらないことがある
Nerdleが置き換えたのは語彙ではなく、入力の種類だ
単語を数字に置き換えると、同じ6回でも使う頭が変わる。Nerdleは計算式を6回で当てるゲームで、入力するのは数字と記号だ。
式として筋の通った形でないと、判定に回らない。ここが単語当てとの差で、Wordleが語彙の引き出しを試すのに対して、Nerdleは桁と演算子の組み合わせを組み立てる力を見る。英単語がすらすら出てこない人にとっては、これが一番遊びやすい。
回数はWordleと同じ6回だが、1手で確認できる候補の数が違う。式は1つ当てれば終わる代わりに、途中で立てた仮説が外れたときにゼロから組み直す余裕は残っておらず、最初に何を置くかがそのまま最後まで響く。
Absurdleに「正解」は存在しない
同じ5文字の単語を当てるのに、ルールの根元が違う版がある。qntm.orgで公開されているAbsurdleだ。
このゲームは答えを先に決めていない。こちらが推測を出すたびに、その推測と矛盾しない範囲で、より手ごわい単語の集合へ答えをずらす。だから「もう少しで当たり」の状態が長く続く。絞り込んだはずの候補が、次の一手でまた広がる。
候補を残す順番まで公開されているわけではないので、内部の細部は断定しない。外から見えるのは、こちらの推測に対して常に嫌な方向へ逃げる、という動きだけだ。当てられないまま終わることもある。負けても腹が立たない人なら、これ以上に面白いものはない。
Worldleは輪郭から国名を引く、地理版の日替わりパズル
文字を離れたいなら、Worldleが分かりやすい。国の輪郭だけが画面に出て、国名を当てる日替わりパズルだ。
外しても情報は残る。入力した国から正解までの距離と方角が返るので、次の1手で候補を大きく削れる。距離が縮まる方角を確かめ、大陸を決めてから国を絞る。この順番を守るだけで、外れの回数が減る。
メリット
- 外すたびに手がかりが増えるので、負けても退屈しない
- 地理の記憶がそのまま強くなる。ニュースで見た国名が地図に結びつく
デメリット
- 国の形に関心がないと、初手から手がかりがゼロに近い
Semantleで手がかりになるのは、当たりか外れかではなく数字だ
最後に置くのは、言葉の意味そのものを当てるタイプだ。Semantleは、入力した単語が答えとどれだけ意味的に近いかを数値で返す。
合っていれば終わり、違えば近さの数値だけが返る。方向は教えてくれない。近い単語を出したつもりでも数値が動かないことがあり、そのたびに自分の連想の筋が答えの語彙からずれているのだと分かる。5文字という枠がないぶん、語彙力より連想の質が問われる。
メリット
- 珍しい単語を知らなくても、日常語の組み合わせで正解に寄れる
- 数字が動いた瞬間がはっきりしていて、手応えを測りやすい
デメリット
- 近いのに進めない時間が長く、途中で飽きやすい
毎日の1本を選ぶなら、続けたいのか切り上げたいのかで分ける
5本を並べると、選び方の軸ははっきりする。長く考えたいのか、短く切り上げたいのか。では、どれを選べばいいのか?
- 4語を同時に詰めたいなら、Quordle
- 数字のほうが考えやすいなら、Nerdle
- 仕組みそのものが気になるなら、Absurdle
- 地図を見るのが好きなら、Worldle
- 連想で遊びたいなら、Semantle
1本に絞る必要はない。朝に1本、夜に1本と分けるほうが、Wordle系パズルの在庫は安定する。
自分でも単語当てを作ってみたいなら、Binkbinkで遊びのルールを文章に書き出し、ゲームとして形にする手がある。当てる対象を言葉から色や音に変えるだけで、推理の骨格はそのまま別の遊びになる。今日の1問をどれで解くか決めて、外したら翌日また開く。Wordleに似たゲームは、その繰り返しに向いているものを選べばいい。





